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【コラム1】里山色川での暮らし

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和歌山県の南端近く、豊かな山々に囲まれた小さな集落「色川(いろかわ)」。

私たちがこの土地で暮らし、日々どんな想いで手仕事に向き合っているのか、少しだけお話しさせてください。

❖ 山あいの集落・色川での暮らし

色川は、和歌山県那智勝浦町の山間に位置する、人口300人ほどの小さな集落です。
豊かな自然の恵みと、人々の温かい繋がりが今も大切に紡がれている、美しい里山です。


❖ 「生きる力」を求めて過ごした日々

私は九州で生まれ、大阪で育ちました。
幼い頃の夏は、祖父母が暮らす田舎で過ごしました。

田園風景の中でトンボを追いかけたり、カエルを捕まえたり。
買ってきたスイカを井戸で冷やすために見せた、祖父の器用な手つきを今でも鮮明に覚えています。

大人になり、看護大学を卒業した私は、大阪の周産期医療センター(NICU)で4年間、看護師として命の現場に立ちました。

過酷な現場で多くの命と向き合う中で、私の心の中にはいつしか「人間にとって、本当の『生きる力』とは何だろう?」という深い問いが芽生えるように。

その答えを探すように、看護師として働きながら単身でフィリピン・ミンダナオ島へ渡りました。

大学の卒業研究がご縁で、松居友さんが主宰する「ミンダナオ子ども図書館」に滞在させていただいたのですが、この経験こそが、私の色川での暮らしの原点です。

豊かな自然、人々の温かさ、そして生きるための知恵と工夫。

過飾のないその暮らしのすべてが、「生きるために本当に必要なこと」として、私の心に強い衝撃を与えたのです。


❖ 暮らしの根っこ、食と子育て

帰国後、結婚を機に看護師を退職した私は、「自分の力で生きていくための術を身につけたい」とマクロビオティック(食)の世界へと足を踏み入れました。

その季節に採れるものをいただくこと
その土地で育ったものをいただくこと

それは単なる「食へのこだわり」ではなく、人間が本来持つ力を最大限に発揮して生きていくために、最も大切な「根っこ」なのだと気づかされました。

2009年に長女を助産所で出産。

「自分で食べるものを苦労して育てたい」「自然の豊かさと人との繋がりに包まれた環境で子育てをしたい」と強く願い、2011年、家族で和歌山県・色川へと移住しました。


❖ 豊かな自然と、手仕事のある日常

色川に移住して、現在は3人の子どもたちの母に。
自然豊かな環境と地域の皆さんのおかげで、子どもたちは心身ともに逞しく健やかに育っています。

畑で野菜を育て、ニホンミツバチの養蜂をし、ヤギのお世話をする。

地域の仕事もあり忙しい日々ですが、自分の手で暮らしを創り出す、心満たされる毎日を過ごしています。

そんな自給自足的な暮らしの中で、私は運命的な「鹿革」との出会いを果たすことになります。

▶ 次回:【コラム2】鹿革との出会い、鹿革の魅力へ